お燈祭り@神倉神社(記:岡田)

ひと月余り前の話ですが…2月6日の新宮の「お燈祭り」に、今年も上らせていただきました。中上健次さんが何度も書き、映画にもした火祭りです。去年は激しい雨の中、我がタイマツとうとう点火せず。今年はそのぶんまでもというように炎を勢いよく吹き上げました。

神奈川の拙宅から新宮までは遠いですが(6時間半程かかります)、2000年以来ほぼ毎年通っています。

祭りの舞台神倉神社は神倉山上にあり、新宮市内ほうぼうから見上げることが出来ます。通い出したばかりの頃、どこかの店でほとんど泥酔して知り合ったばかりの方の家に泊めていただいて、その翌朝早く、路上に出て、ここはどこだろうと見回したら、かなりの近く、したがってかなりの上方に神倉神社の岩々が静かにおわしたことがありました。なんとも言い難い気持ちに打たれました。今年も祭り翌日銘菓「鈴焼」を買い求めたり昼食をとったりの途上、ふとした折に見えるのです。

新宮にいる限り、神倉神社の岩に見張られ見透されている感じがします。多かれ少なかれ、新宮の方々はそんな見張られ見透され感をかかえて生活してるんじゃあ?だから、いい男いい女が多いんじゃあ??
今年は10歳の息子も連れて行ったのですが、神倉神社が、私だけでなく、ウドン食いてー!などと喚いている息子をも見下ろしているのは、今思い返しても緊張をおぼえる光景です。